遺伝資源へのアクセスと利益配分は提供者と利用者の二者間の契約が基本である。どのように合意するかの基本原則について世界的に合意したのが生物多様性条約であり、アクセスと利益配分の原則に特化してより明確にしたのが名古屋議定書である。

 基本原則は、提供者が属する国が主権的権利を持っているためその国の制度を遵守することである。提供国のアクセスと利益配分制度は、生物多様性条約および名古屋議定書の基本原則を逸脱してはいけないが、それぞれの国情に応じて独特のものを作ることが可能である。

 遺伝資源へのアクセスと利益配分について制度を明確に持っている国は少なく、いまだ不完全な制度や他の目的のために作られた法令を流用している場合が多い。そのため、実際のアクセスと利益配分は現実的な経験に基づく対応を行っている場合が多い。このような不透明な状況に対応し、遺伝資源のアクセスと利益配分に関する当事者間で合意を得るためには、提供者側の制度を理解することとアクセスと利益配分の経験を共有することである。

 インドネシアは名古屋議定書に批准しており、アクセスと利益配分に関する国内措置を構築中である。制度が移行中であるため、アクセスと利益配分は不透明な状況になっている。そ現行制度と新制度設計の両方を理解することが求められ、実際にインドネシアの遺伝資源にアクセスする場合には、日本のアクセス経験者の事例とインドネシア政府の新制度設計担当者の説明を受けたうえで、新制度への学術界の要望を伝えることが重要である。

 今回、インドネシア政府からアクセスと利益配分制度を設計中の担当者、研究所や大学のアクセスと利益配分の担当者を招き、インドネシアのアクセスと利益配分の新制度について説明を受け、更に日本とインドネシアの共同学術研究を実施している研究者に現在のアクセスと利益配分制度の体験談の紹介とインドネシアの担当者に日本の研究者の要望を伝える場を設定する。

 
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主催

ABS学術対策チーム
(国立遺伝学研究所)

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